地球にいいことしよう!

 「地球にいいことしよう!」を合言葉に各地から集まったメンバーが一最初に手掛けたのが、開墾した耕作放棄地での有機栽培、無農薬・低農薬にこだわった農作物の生産です。その地に選んだのが房総半島の中心に位置する大多喜町。

 ここは都心から車で約1時間という立地アクセスに加え、のどかな里山が広がっています。紅葉や温泉で有名な養老渓谷をはじめ、山・川・海も近く活動の第一歩発信拠点にふさわしいフィールドがあると考えたからです。大規模農業が難しい里山で持続可能な営みを続けるため、農業体験プログラムや農産品の加工、食堂カフェの運営などにチャレンジしています。

美しい里山を後世に引き継ぐために

大多喜町は美しい農園が広がる里山にも見えます。しかし、里山の空気を感じながらゆっくり歩くと、日本各地で急激に進む過疎化と農家の後継者不足による耕作放棄地の問題が見えてきます。そこで、里山で受け継がれる人々の暮らしや文化を残し、発展させたいという使命感が生まれ、それが私たちの原動力となっています。
農村の美しい風景が広がるこうした里山において、持続的な営みを作ることで、雇用が生まれ、人が定着し、地域の活力になる。それが美しい里山を後世に引き継ぐことと考えています。
しかし、順風満帆というわけではありません。台風の水害で農園の作物と土壌の流出、獣害による大被害、猛暑による被害など日々自然との闘いです。そんな中、私たちの活動を応援してくださる多くの方々の暖かい支援は何よりも力になります。柔軟にしなやかに少しずつ形を変え、この地に合う方法を形にしていきます。

単に農産物を作るだけが農業ではない

里山の問題のひとつに農地の集積による大規模化が出来ない点があげられます。農業を取り巻く構造的な問題もあり、単に土地を拓いて野菜を育て販売するだけでは継続的に事業を営むことはできません。
出来る限り効率的に生産をすることと、収穫した野菜に付加価値をつけること。そこで私たちが取り組んでいるのは、農園で育った作物を美味しく食べていただける食堂を作ることと、里山での農園生活を体験して頂くこと。
活動開始時には効率化のために農園の面積を拡大させましたが、試行錯誤の末、現在は食堂から徒歩1分圏内に絞り込み、半径100メートルでの地産地消を効率化の一つとすることとしています。手つかずだった裏山の竹林を整備し、筍の生産ができるようにもなりました。これからも新しいアイデアと行動力で”新しい農業”の形を模索しつづけていきます。

“いいこと”の実現のため、みなさんの参加をお待ちしてます!

大多喜町で始まったこの小さな試み。耕作放棄地を開梱し環境低負荷栽培を行い、体験プログラムを行い、食堂を運営するだけでも大変ですが、これは「地球にいいこと」への第一歩です。将来は面の拡大や他地域での展開などにより、「“いいこと”をもっと広げたい」と考えています。

そのために、多くの皆さんに“参加”していただきたいと考えています。参加の仕方はそれぞれ。農園を体験いただく、食堂で食べていただくのも、パートナーとして仲間に入っていただくこともできます。是非お気軽に声をかけてください。

二拠点生活、デュアルワークの実現をサポートしたい

すでにスタッフの半分は二拠点生活やデュアルワークを行い、新しいスタイルのライフ&ワークを楽しんでいます。田舎と都会、国内と海外、旅と仕事、畑と厨房、土に触れる仕事とITの仕事など、人生の楽しみ方は百人百様。“いいこと”を広げるためにも、自分たちが楽しくいられることがとても大切だと考えています。

太陽光発電に関する2つのチャレンジ

食堂カフェと食品加工場はオール電化とし、その電力の多くを敷地内の太陽光パネルから得ています。40年前のソーラー電卓が未だに使えるので、パワコンなどメンテしながら50年はしっかり使い切りたいと思います。

もう一つは、農地を用途転用して作られた太陽光パネル下の有効活用です。元水田だった用地は水はけが悪いため露地栽培には向かず、しいたけ栽培にチャレンジしましたが、生産効率が悪く断念。今は高畝栽培などで別の作付けをしたり、資材置き場としての活用を考えています。

農園名スコップファーム
所在地千葉県夷隅郡大多喜町下大多喜
千葉県いすみ市松丸 および 周辺
企画・運営・販売株式会社NEXTOUR 里山事業部
店舗/農園管理・農業生産・加工農事組合法人MYTURN
設立2021年10月26日